苫小牧

2021年9月13日

■甲状腺結節とは?

甲状腺に1〜数個のしこり(結節)ができる病気です。首のしこりや腫れを自覚したり、他人から首の腫れを指摘されたりする場合もあれば、超音波検査による健診で偶然発見される場合もあります。

甲状腺の機能(血液検査による甲状腺ホルモンの値)に影響がなく、良性と診断されれば、すぐに身体に害を及ぼすことはありません。

甲状腺結節には良性と悪性があります。一部には甲状腺ホルモンを産生する腫瘤がありますので、バセドウ病のような症状が出現することがあります。

▼良性結節

治療は基本的には必要ありませんが、美容面や不快感が強い場合には手術をすることもあります。大きな嚢胞の場合には穿刺して吸引することがあります。

▼悪性腫瘍

がん:甲状腺のがんには以下のものがあります。

  • 乳頭癌:甲状腺癌の90%以上は乳頭癌です。進行が遅く、手術により治すことができます。
  • 濾胞癌:5-6%を占めます。これも予後良好なことが多い癌で、手術により治すことができます。
  • 髄様癌:稀な癌です。遺伝性に認められることがあります。
  • 未分化癌:稀な癌です。進行が早いので早急な治療が必要です。
  • 悪性リンパ腫:橋本病から発生すると言われています。

■甲状腺結節の症状

甲状腺のはれ方には、バセドウ病や橋本病などのように甲状腺全体がはれる「びまん性甲状腺腫」と、甲状腺が部分的にしこりのようにはれる「結節性甲状腺腫」があります。甲状腺結節は20歳代から50歳代の女性に多く、しこりがあるだけで、ほかには何も自覚症状がないのが特徴ですが、大きな結節が食道に接している場合に、飲み込みづらさが出る場合があります。

■甲状腺結節の検査

視診、触診・超音波検査と細胞診で診断します。

  • 視診、触診
    しこりの有無と大きさ、性状(硬さや広がり)などを調べるために、首の周囲(甲状腺の周辺部)の視診と触診を行います。
  • 超音波検査(エコー)
    結節性甲状腺腫は甲状腺の病気で一番多いものです。
    甲状腺超音波(エコー)で調べると、手で触れないような結節も見つかる場合があります。超音波で結節の大きさや性状を詳しく調べることができます。
  • 細胞診
    超音波で結節の位置を確認しながら、甲状腺のしこりに細い針を刺して細胞を取り、顕微鏡でその性質(がん細胞がないか)を判断します。

■甲状腺結節の治療

良性の場合

良性と診断したら、ほとんどの場合、エコー検査で定期的に観察します。良性結節で経過をみる理由は、サイズが大きくなることもあるためです。サイズが大きくなれば、悪性腫瘍(がん)の可能性もあり、また、良性でも治療を要すことがあるためです。手術が必要となる場合は専門の病院をご紹介します。エコーで定期的に甲状腺結節の性状と大きさを観察していきながら、悪性腫瘍を疑う所見がある場合、針刺し細胞診を行うことがあります。また、血液検査で甲状腺がんの腫瘍マーカーの値を参考にすることもあります。

 

悪性の場合

甲状腺がんの場合は、手術が基本です。甲状腺がんは進行が遅いため、たいていはリンパ節に転移したがんも含めてきれいにとることができます。

 

2021年9月13日

■良性発作性頭位めまい症とは

めまいを訴えて受診される中で最も頻度が高く、比較的治りやすい病気であると言われています。耳石と呼ばれる小さな石が、三半規管の中に入り込んでしまうことで発症すると言われています。寝返りを打ったとき、ベッドから起き上がった時など、頭を動かしたときにめまいが起こりやすいのが特徴です。

■良性発作性頭位めまい症の症状

主な症状は、目が回る、フワフワするなどのめまいで、吐き気を伴うこともあります。めまいが生じやすいのは、寝返りをうったとき、寝ている状態から起き上がったとき、急に後ろを振り向いたとき、急に上を向いたときなど、頭を大きく動かしたときです。めまいはたいてい、10~20秒ほどで治まります。

■良性発作性頭位めまい症の原因

良性発作性頭位めまい症は長時間同じ姿勢でいることや、頭を動かさずにいることが原因で起こると考えられています。良性発作性頭位めまい症と診断される約半数が、デスクワーク従事者であるというデータもあります。

また就寝中の寝返りの回数が少ない人や、同じ姿勢で横になってテレビを観続ける人なども、良性発作性頭位めまい症を発症しやすいです。

■良性発作性頭位めまい症の検査

問診や検査で、めまいの起こり方や眼振の有無をチェックします。問診では主にどんなタイミングでめまいが発生するか、どんなタイミングで治まるか、そのほかの症状の有無などを確認します。

■良性発作性頭位めまい症の治療

良性発作性頭位めまい症は自然軽快することも多いですが、めまい止め、吐き気止めなどの薬を用いて症状を緩和する薬物治療を行います。

また、良性発作性頭位めまい症では耳石置換法(めまい体操)という頭位治療が有効です 。これは半規管に入った耳石を半規管の外に導きだし、治癒させる方法です。

■めまいが起こったら

・静かな部屋で、目を閉じて安静に寝る

・翌日もめまいが続いていたら耳鼻咽喉科を受診してください

■日常生活の注意点

・疲れ、ストレス、寝不足に注意してください

・コーヒー、タバコ、アルコール、食塩をとりすぎないようにしてください

・布団の上など安全な場所でわざとめまいを誘発させてください

2021年5月20日

▼こんな症状ありませんか?

眠っている時 

◇大きないびきを周囲に指摘される
◇時々息が止まっていると心配される
◇息が苦しくて目が覚める、自分のいびきで目が覚める
◇トイレに何度も目覚める

朝起きた時 

◇喉がカラカラに渇いている
◇頭痛がある、だるさがある
◇スッキリ起きることができない
◇目覚ましをかけているのに起きられない

日中、起きている時 

◇昼食後にウトウト眠ってしまう
◇運転中に眠気を感じることが多い
◇十分寝たはずなのに強い眠気を感じる
◇全身のだるさや疲れが取れない
◇昼寝をしないと仕事が出来ない

上記に該当する方は、睡眠時無呼吸症候群かもしれません。睡眠時無呼吸症候群は放っておくと、日常生活に支障をきたし、重症な場合夜間突然死や、脳卒中を引き起こしたり、交通事故につながることのある病気です。

▼睡眠時無呼吸症候群の病態

睡眠中に空気の通り道が狭くなり、呼吸するときにのどが振動することによって生じる音がいびきです。つまりいびきをかくということは、空気の通り道が狭くなっている証拠です。

他にも寝汗をかく、寝相が悪い、何度もトイレに起きる等の徴候があります。

熟睡できていないため日中の強い眠気や倦怠感、疲労感、集中力の低下などを引き起こし日中の活動に様々な影響が生じます。

特に居眠り運転につながり、重大な事故を引き起こす可能性もあります。

高血圧、糖尿病、心不全、不整脈、脳卒中など心血管障害のリスクが高まると言われています。

▼睡眠時無呼吸症候群の原因

扁桃肥大、アデノイド、鼻炎、副鼻腔炎、筋力低下、肥満、深酒

▼睡眠時無呼吸症候群(SAS)の検査方法

・簡易検査(自宅で検査をすることができます)

まずは医師による診察を受けていただき、そこで簡易検査が必要と判断されれば、自宅でできる簡易検査を行います。この検査では睡眠中の呼吸の状態、血液中の酸素飽和度等を同時に測定し、無呼吸・低呼吸の有無を調べることができます。

検査はご自宅で簡単に行うことができ、テープでセンサーを貼り付け、本体のボタンを押して検査をスタートさせ、いつもどおり眠っていただくだけです。この検査の結果によっては、さらに精密な入院検査が必要となります。

■検査料金(保険適用)
3割負担の方:2700円 1割負担の方:900円
※初診料・再診料や、必要に応じて処置・別の検査・投薬を行った場合は別途費用が発生いたします。

▼睡眠時無呼吸症候群の治療

・CPAP治療(経鼻的持続陽圧呼吸療法)

機械とホースでつながっているマスクを鼻に装着し、鼻から気導へと空気が送り込まれる機械です。

・外科的手術

小児で気道が狭くなっている原因が扁桃肥大やアデノイドの場合は、摘出手術が有効な場合があります。

・歯科装具(マウスピース)の装着
・鼻づまりや鼻の諸症状のある場合は内服や点鼻薬による鼻炎の治療
・生活習慣の改善

肥満傾向の場合は食事療法・運動療法で減量する

減酒(アルコールは喉の筋肉を緩める作用があるため、いびき、無呼吸を引き起こしやすくなる)

まずはご自身のいびきの原因とその程度を知るために受診されることをお勧めします。

2021年5月17日

■急性扁桃炎の原因

扁桃腺とは、舌の付け根の両側にあるこぶのようなリンパ組織で、ウィルスや細菌などの病原菌から体を守る免疫の役割を果たしています。空気中の病原菌は、鼻やのど、扁桃腺に付着することがほとんどで、扁桃腺に付着した病原菌が増殖すると炎症を起こします。これが扁桃腺が腫れる原因で、多くの場合は発熱を伴います。病原菌を増殖させる原因は、風邪や疲労、ストレスによる免疫力低下、のどの乾燥や急激な気温の変化などさまざまです。

■急性扁桃炎の症状

急性扁桃炎になると、喉の痛み、38℃以上の高熱、頭痛、体のだるさなどの症状が主に現れます。

首のリンパ節がさらに腫れる場合もあります。

38℃~40℃近くの熱が出ますが、適切に治療すれば数日で改善してきます。

適切な治療をせず重症化すると、炎症が扁桃の周りも拡大する「扁桃周囲炎」や、膿が扁桃の周囲に溜まる「扁桃周囲膿瘍」が併発する場合があります。重症化すると手術治療や入院治療が必要な場合がありますので、早めに適切な治療を開始することが重要です。

■急性扁桃炎の診断と検査

耳鼻咽喉科では直接扁桃の状況を診察し、急性扁桃炎の診断をします。また、場合により扁桃にどのような細菌が感染しているかを調べるため、細菌培養検査をすることもあります。

また、急性扁桃炎を繰り返す場合も多いので、扁桃炎の症状をこれまで繰り返していないかを確認します。喉頭や下咽頭など扁桃以外の箇所炎症が波及すると入院治療が必要となることもあるため、内視鏡で喉の奥まで観察することもあります。

■急性扁桃炎の治療法

感染の原因が細菌による場合は、抗生剤を内服し、重症な場合は抗生剤の点滴注射をします。

感染の原因がウイルスによる場合は、喉の腫れや痛み、発熱というような症状に応じて、対処療法として抗炎症剤や解熱鎮痛剤、うがい薬などの処方を行います。

 

水分や栄養不足になると扁桃炎が増悪することがあるので、のどが痛くて食事がとりづらいときは、ゼリー系の栄養補助食品などを摂取してください。

 

急性扁桃炎を治療しないと、上述のようにさらに悪い扁桃周囲膿瘍や扁桃周囲炎などの病気になるリスクがあります。

扁桃周囲膿瘍の場合は、膿が扁桃腺の裏側に溜まるので、扁桃腺の周りを切開したり、針を刺して膿を注射器で吸引しなければなりません。

また、細菌が拡がって、膿が胸まで溜まるような場合、開胸手術が必要となることもあります。

急性扁桃炎の一種である伝染性単核球症では、抗生剤を使用することによって症状が悪くなることもあるので、注意が必要です。

症状が疑わしい場合は、耳鼻咽喉科で早めに診てもらいましょう。

■日常生活の注意点

扁桃腺に関する病気は、うがいと手洗いをすることで、病原菌の侵入を防ぐことができます。細菌感染による扁桃炎は、適切に治療できれば数日間で改善傾向となることが多いです。しかし、扁桃炎は症状が風邪によく似ているため、自己判断で放置してしまう人が多く、その結果さらに重大な病気に進展してしまう可能性があります。発熱や扁桃腺が腫れるなどの症状がでて、風邪薬を服用してもよくならない場合は、早めに耳鼻咽喉科医に相談しましょう。

 

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