呼吸が苦しい

2022年1月28日

■ 急性喉頭蓋炎とは

急性咽頭蓋炎(きゅうせいこうとうがいえん)とは、細菌の感染による炎症が喉の奥の喉頭蓋という箇所に起きる病気です。
喉頭蓋に炎症が起きることで、発熱や強い喉の痛み、呼吸の苦しさ(喘鳴)といった症状が表れます。
特に喉の痛みの症状は強く、痛みによって食べ物やつばを飲み込むのが困難になるほどです。
喉頭蓋が腫れると、空気の通る気道が狭くなり、呼吸が苦しくなります。
症状の進行が早く、重症化すると、完全に気道が塞がって呼吸が苦しくなったり、唾液が飲み込めないほどの強い痛みがでる場合もあります。
特に小さいお子さんの場合は呼吸ができなくなり、命に危険を及ぼすこともありますので、早期に診断・治療する必要があります。

■急性喉頭蓋炎の症状

初期の症状としては、のどの奥がヒリヒリと痛み、唾液を飲み込むことが難しくなります。増悪すると、痰、喘息のような咳、声がれ、呼吸困難などの症状が現れます。
・発熱(38℃以上の高熱)
・強いのどの痛み
・首のリンパ節の腫れ
・飲み込みにくい
・よだれが出る(唾が飲み込めないことによるよだれ)
・声がれ、声が出なくなる
・含み声(口の中に音がこもって聞こえる)
・息がしづらい、呼吸困難

■急性喉頭蓋炎の原因

ウイルスや細菌による感染が、喉頭蓋まで拡がっていることが主な原因です。
急性咽頭炎や急性扁桃炎、気管支喘息、アレルギー性気管支炎のアレルギー反応の悪化なども原因になり得ます。

■急性喉頭蓋炎の検査

ファイバースコープを用いて喉頭蓋の状態を観察します。発赤や腫脹の程度、空気の通り道である気道が狭くなっていないかを診断し、適切な治療を行います。また、炎症の程度を測定するために血液検査を実施することもあります。

■急性喉頭蓋炎の治療

軽症であれば、抗生物質やステロイドなど炎症を抑える薬で治療します。
重症化が進んでおり、呼吸困難により命を落とす緊急性がある時には、大きな病院に救急搬送し、気管切開という手術が必要になります。

 

■扁桃肥大とは?

扁桃肥大とは、口蓋扁桃が肥大する状態で、3歳頃から大きくなり、6~7歳頃にピークとなりその後少しずつ小さくなります。扁桃肥大が原因で、呼吸障害や食べ物が飲み込みにくい、食事に時間がかかるなどの飲み込み障害、いびきによる睡眠時無呼吸、寝起きが悪い、日中眠そうにしているなどの睡眠障害などの症状を引き起こす可能性があります。

■扁桃肥大の症状

■扁桃肥大の治療方法

特に症状がない場合は経過観察です。大きいだけで手術をする事はありませんが、肥大による症状の程度が強い場合は、扁桃を手術で摘出することもあります。その場合、手術・入院ができる病院を紹介します。

■アデノイド増殖症とは?

アデノイドはリンパ組織のかたまりで、鼻の奥の突き当たり、喉の一番上である上咽頭にあります。2歳頃から徐々に大きくなり、6~7歳頃に最大となり、その後、自然に小さくなっていくことが多いです。アデノイド増殖症が原因で中耳炎を繰り返したり、鼻づまりやいびき、睡眠時無呼吸症候群などを引き起こすことがあります。

■アデノイド肥大の症状

  • 鼻づまり
  • 鼻声
  • 口呼吸
  • 普段から口を開けている
  • いびき(睡眠時無呼吸)
    などがあります。

■アデノイド肥大の治療方法

基本的には、6~7歳でアデノイドの大きさはピークになり、それ以降は縮小していくことが多いため、上記のような症状がない場合には経過観察を行っていきます。
呼吸障害や睡眠障害の程度がひどい場合は鼻づまりに対する治療を行い、改善がない場合は手術が必要になる事もあります。また、滲出性中耳炎や副鼻腔炎などを発症している場合は、それに対する治療を行います。

■扁桃・アデノイド肥大が引き起こす悪影響について

空気の通り道が狭くなるため、鼻づまり・口呼吸・いびきがあり、重症化した場合は寝ている間に呼吸が一時的に止まる「睡眠時無呼吸症候群」が起こることもあります。幼児の場合、寝起きの悪さ、日中の強い眠気による居眠り、集中力の低下、学習障害、発達障害、夜尿症などが起こります。子どもが風邪を引いて、鼻づまり、口呼吸、いびきを起こすことはよくありますが、風邪の症状が軽くなってもこれらの症状が続く場合は、扁桃肥大やアデノイド増殖症と考えられますので受診してください。また、アデノイド増殖症があると滲出性中耳炎や副鼻腔炎が治りにくくなります。
アデノイドが大きくても、呼吸障害や睡眠障害への影響が大きくなければ、経過観察を行います。手術が必要な場合は連携病院を紹介します。

■検査

診断には、内視鏡やレントゲン検査でアデノイドの大きさを確認します。いびきがひどい、寝起きが悪い、寝ている間に呼吸が止まるなどの症状があれば、寝ている間の呼吸の検査をします。鼻や指、胸に装着する小さな機械を貸し出し、自宅で通常通り寝てもらい、翌日コンピュータで解析します。
検査の結果、アデノイドが極端に大きく、睡眠時の低酸素血症などが認められる場合には、手術が必要になることもあります。全身麻酔と入院が必要ですので、本人も親も大変ですが、非常に効果が高い場合が多いです。アデノイドの大きさがそれほど極端でなく、睡眠時の低酸素血症などがなければ、アデノイドが徐々に小さくなることに期待して、中耳炎や副鼻腔炎などの合併症を治療しながら、様子を見ることもあります。
※当院では早ければ5歳以降に睡眠時無呼吸症候群の検査を行っています。その結果を基に扁桃肥大・アデノイド肥大の影響を確認します。
睡眠時無呼吸症候群についてはこちら

 

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