響いて聞こえる

2021年5月17日

■耳管開放症とは

耳管開放症とは、耳と鼻をつなぐ管(耳管)が開きっぱなしになるために起こる病気です。本来音は耳から伝わって鼓膜を振動させますが、耳管が開きっぱなしだと耳管経由で音(特に自分の声)が伝わって、内側から鼓膜を振動させます。そのため、耳がふさがった感じがしたり(耳閉感)、自分の声・自分の呼吸音が耳に響いたり(自声強聴・自己呼吸音聴取)する病気です。耳管が開放していると不快な状態が続くため、鼻すすりをして強制的に耳管を閉塞させるという癖が続いている人もいます。

急な体重減少、妊娠、体調不良により発症する場合もあります。体重減少などにより耳管周辺の脂肪が減り、耳管がより開放傾向となるためと考えられます。運動し、汗をかいたりすると病状が悪化することがあります。

 

■耳管開放症の症状

耳管開放症は主に以下のようなものが現れます。

  • 耳が詰まった感じがする
  • 音がこもって聞こえる
  • 耳鳴りがする
  • 自分の声や呼吸音が響いて聞こえる(自声強調)
  • 自分の声の大きさを把握しづらい

耳管開放症は、立位(立っている状態)だと症状があらわれ、寝ているときは異常を感じません。

■耳管開放症の診断・検査

診断には症状が確認されることと、耳の中の詳細な観察、聴力検査、鼓膜の検査などが必要です。自分の声が大きく響く、耳がつまった感じがするなどの症状を感じるときには、早めに耳鼻咽喉科を受診してください。

■耳管開放症の治療

漢方薬による治療を行います。60-80%くらいの方に効果があります。また、充分な水分補給で症状が軽減することがありますので、日常的に水分は大目に摂取するよう心がけてください。症状がつらいときは仰向けになるか、頭を下げて体を地面と平行にすると症状が軽減します。

■治療上の注意点

耳管開放症は体重の減少が原因となることが多いので急激なダイエットは避けましょう。体重は減らさずなるべく今の体重を保つよう努力してください。また、鼻すすりによる耳管を強制的に閉塞させるという癖がついている方は、そのせいで中耳炎を繰り返すことも多いです。鼻すすりはしないように注意してください。

2021年5月17日

■難聴とは

難聴とは、耳の聞こえが悪くなることです。 難聴には様々なタイプがあります。症状では、低音が聞きにくい、高音が聞きにくい、母音は聞き取れるのに子音が聞き取りにくいなど、様々です。

少し具体的に言えば、「突発性難聴」「伝音性難聴」「感音性難聴」「混合性難聴」に分類できます。

  • 突発性難聴
    ある日突然に耳が聞こえなくなる病気です(通常片側)。突発性難聴の原因はまだわかっておらず、急激に発症する感音難聴のうち、原因不明のものを突発性難聴と呼んでいます。

    突然に耳が聞こえなくなる(高度の難聴)と同時に、耳鳴りや耳が詰まった感じ、めまいや吐き気を生じることもあります。

    めまいは約半数の患者さんに認められますが、良くなった後にめまいを繰り返すことはありません。

    また、突発性難聴では耳以外の神経症状(四肢の麻痺や意識障害など)が認められないのが特徴です。

    発症が突発的であることから、ほとんどの患者さんが発症の時期やそのときの状況を覚えていることが多く(何時何分に何をしているときに発症したと答えられる人がほとんどです)、早期に治療を開始すれば聴力回復の可能性が高くなりますので、早期の受診・治療が大切となります。

    突発性難聴の発症前に精神的・肉体的疲労感やストレスを感じている方も多く、心身ともに安静にして、ストレスを解消することも大切です。

    急性期の治療としては、副腎皮質ステロイドや循環改善薬などで内耳の血流の循環を良くしたり、高圧酸素療法などがあります。難聴の程度によっては入院治療が望ましい場合もあります。

  • 伝音性難聴
    外耳または中耳の形成がなっていない、あるいは機能がうまくいっていないことにより、音波が効率的に鼓膜のより内側(=内耳)に伝わらないために起こってしまいます。 ただ、一時的な機能不全であれば、基本的には治療法が確立されている症状なので、聴力の回復を十分に期待できる難聴です。代表的な伝音性難聴には、中耳炎や耳垢栓塞があります。
  • 感音性難聴
    最も一般的なタイプの難聴です。 内耳または聴覚神経に原因があります。 内耳のある部分(蝸牛;かぎゅう)に損傷があり、 蝸牛の有毛細胞が損なわれて、聴覚刺激を脳に伝達できないというのが一般的なケースです。 感音性難聴には、出生時にすでに発症している先天的なものと、出生後に発症する後天的なものがあります。こちらのタイプの難聴は、音を信号に変換し脳に伝える神経系(内耳や大脳)に異常が発生するもので、聴力の完全な回復は非常に困難な難聴です。代表的な感音性難聴には、老人性難聴があります。
  • 混合性難聴
    上記2つの症状が混ざったものです。混合性難聴の適切な治療方法については、伝音性難聴と感音性難聴の症状によります。耳がしっかり元通りに聞こえるようにするには、早期から診療を受けることが何より大事です。少しでも耳が聞こえづらいなどの違和感が出たらすぐに耳鼻咽喉科医に診てもらいましょう。

■難聴の治療について

難聴のなかには時間がたってしまうと治療しても回復しにくくなるものもあります。いずれ治るだろうと様子をみずに、早めに対応して治療を開始しましょう。

補聴器の相談も院内で承っておりますので、まず診察にお越しください。

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