手足口病とは?
手足口病とは、ウイルス性の感染症で、口の中や手足に水疱、水ぶくれができることからこの名称がつけられています。
感染者の大多数が小児で、夏季に流行し7月頃に感染のピークを迎えます。
ウイルスに感染してから3~6日間の潜伏期間を経た後、口の中や手のひら、足の裏に赤い発疹(水ぶくれ)ができます。発疹の大きさは数ミリ程度で手の甲や足の甲、指の間、膝、肘やお尻等、身体の各部位に出ることもあります。発疹は1週間程度で消えることが多いです。口の中にできた発疹がつぶれた後に口内炎が発生すると、強い痛みが伴うため食事や水分摂取が困難になることがあります。
約1/3の人に38℃以下の微熱が出ます。
稀に重症化したり、合併症を引き起こすと意識障害や嘔吐といった症状が出ることもあります。
手足口病の原因
手足口病の原因は、ウイルス感染です。代表的なものは「エンテロウイルス」「コクサッキーウイルス」です。これらのウイルスを空気中から吸い込む飛沫感染、ウイルスが付着したドアノブやスイッチに触れ、そこから体内に取り込んでしまう接触感染、便から排出されたウイルスにトイレやおむつ替えなどで感染してしまう経口感染の3つが主な感染経路です。
手足口病の検査診断
手足口病の検査診断は、症状や流行状況、発疹の様子を診て行います。
手足口病の治療
手足口病に特効薬はありません。口内炎の痛みが強い場合は、鎮痛剤や塗り薬を処方することもあります。基本的には一週間程度で発疹も消え、症状も落ち着くことが多いため、経過観察が一般的です。
日常生活の留意点
先に記述した感染経路を把握し、しっかりと予防することが重要です。
手洗いうがいをし、マスクをして飛沫感染を防ぐことやアルコール消毒を行うことも有効です。
また、手足口病は症状が収まってからも数週間は便の中に潜伏することが判明しているため、日常生活で使用する共有物(タオル等)やお子様のおむつ替えには十分な注意が必要です。