舌がん

■舌がんとは

口の中全体のことを口腔と呼び、口の中にできるがんのことを総称して「口腔がん」と呼びます。

口腔がんの中でも、がんができる部位によって分類され、舌にできるがんのことを「舌がん」と呼びます。
舌がんは口腔がんの中で最も発生頻度が高いがんです。

症状としては、しこりがある、色の変化(白・赤など)がみられる、ただれや口内炎の症状が2週間以上続くといったものが代表的です。がんが進行すると、しびれや麻痺、味覚障害、痛み、出血といった症状が起こります。

比較的男性が多く、年齢層としては50~70歳代が発症しやすいですが、若い年代でも発症することもあります。

■舌がんと口内炎の違い

舌がんが発生していても気づきづらく、口内炎と見分けがつかないことが多くあります。

違いとしては、口内炎は何もしなくても痛みが出ることがありますが、舌がんはよほど大きくならないと痛みは生じません。
また、舌がんと口内炎の違いとしては、しこりを感じる、2週間以上症状が続き、小さくなる傾向がないといった特徴があります。

■舌がんの原因

喫煙や過度な飲酒は舌がんを含む口腔がんの大きな要因であるとされています。

■舌がんの検査診断

がんの疑いのある部位を視診と触診により、大きさや形といった状態をみて診断を行います。
ただ、舌がんに似た疾患(白斑症や口内炎等)も多いため、正確な診断には病変の一部分を切り取り、顕微鏡による組織検査が必要です。

■舌がんの治療

舌がんの主な治療法は手術です。

がんは周囲の細胞に取り込んでいる恐れがあるため、周囲の部分も含めて切除する必要があります。
がんが小さければ、切除する範囲も少なく、舌の機能への影響なく治療できますが、がんが進行していると、舌の半分以上を切り取らなければならず、日常生活に支障が出るケースもあります。こうしたケースの場合はがんを切除すると同時に、太ももや腹部の組織を移植し、舌を再建する手術も行います。

手術でがんを切除しきれなかった場合や、首のリンパ節など他の部位への転移がみられる場合には、放射線治療や抗がん剤治療を行います。

以上のようにがんが進行すると治療に大きな負担がかかります。
口内の異変や口内炎が2週間以上治らないといった症状がありましたら、受診をおすすめいたします。

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