急性喉頭蓋炎とは
急性咽頭蓋炎(きゅうせいこうとうがいえん)とは、細菌の感染による炎症が喉の奥の喉頭蓋という箇所に起きる病気です。
喉頭蓋に炎症が起きることで、発熱や強い喉の痛み、呼吸の苦しさ(喘鳴)といった症状が表れます。
特に喉の痛みの症状は強く、痛みによって食べ物やつばを飲み込むのが困難になるほどです。
喉頭蓋が腫れると、空気の通る気道が狭くなり、呼吸が苦しくなります。
症状の進行が早く、重症化すると、完全に気道が塞がって呼吸が苦しくなったり、唾液が飲み込めないほどの強い痛みがでる場合もあります。
特に小さいお子さんの場合は呼吸ができなくなり、命に危険を及ぼすこともありますので、早期に診断・治療する必要があります。
急性喉頭蓋炎の症状
初期の症状としては、のどの奥がヒリヒリと痛み、唾液を飲み込むことが難しくなります。増悪すると、痰、喘息のような咳、声がれ、呼吸困難などの症状が現れます。
- 発熱(38℃以上の高熱)
- 強いのどの痛み
- 首のリンパ節の腫れ
- 飲み込みにくい
- よだれが出る(唾が飲み込めないことによるよだれ)
- 声がれ、声が出なくなる
- 含み声(口の中に音がこもって聞こえる)
- 息がしづらい、呼吸困難
急性喉頭蓋炎の原因
ウイルスや細菌による感染が、喉頭蓋まで拡がっていることが主な原因です。
急性咽頭炎や急性扁桃炎、気管支喘息、アレルギー性気管支炎のアレルギー反応の悪化なども原因になり得ます。
急性喉頭蓋炎の検査
ファイバースコープを用いて喉頭蓋の状態を観察します。発赤や腫脹の程度、空気の通り道である気道が狭くなっていないかを診断し、適切な治療を行います。また、炎症の程度を測定するために血液検査を実施することもあります。
急性喉頭蓋炎の治療
軽症であれば、抗生物質やステロイドなど炎症を抑える薬で治療します。
重症化が進んでおり、呼吸困難により命を落とす緊急性がある時には、大きな病院に救急搬送し、気管切開という手術が必要になります。